お客様を増やすだけではダメ?『熱烈ファン』になってもらうには
(2021年7月更新)
ビジネスを始めた起業家の方から、このような悩みの相談をよくいただきます。
- 一度はお店に来てくれるけど再来店してくれる人が少ない
- ビジネスを始めたけれど、リピーターが増えない
- 一度は会えるけど、その後アポイントがなかなか取れない
- 新規のお客様を追いかけることに集中してしまっている
- リピーターを増やして経営を安定させたい
ぼく自身も、起業してしばらくの間は
『どうやったらリピーターが増えるんだろう』
『どうやったら自分の熱烈ファンができるんだろう』
と悩んで、セミナーや教材、人に教わったり試行錯誤の日々でした。
『熱烈ファン』を増やし、リピーターを作るには、単純にお客様を増やしていけばいいというものではありません。
リピーター獲得には、しっかりとしたステップが必要です。
今回は、リピーター作りのステップをご紹介します。
リピーター獲得ステップ
1.仕事とは『問題解決』すること
2.強烈なメッセージを作る
個性を作る
個性をシンプルに表現する
個性を自分で語れるようにする
3.リピーター化の仕組みを作る
お客様と接点を持てる仕組み作り
リアルな接点を持つ
インターネットで発信する
お客様が交流できる場を作る
思い出を作る
あきらめずに価値を提供し続ける
では、早速始めましょう!
リピーター獲得ステップ①:仕事とは『問題を解決』すること
リピーターを獲得するためにするべきことは、仕事について再整理して『お客様が自然とリピートしたくなる商品』を作ることです。
ここで言う『仕事』とは『問題を解決』することです。
ぼくたちは、仕事をすることでお客様の問題を解決しています。
それと同時に、ぼくたちは毎日問題を解決してもらって(仕事をしてもらって)います。
例えば、
- 警備員:危険が生じる場所を安全に保つ
- 飲食店:お腹を満たし、食べる幸せを感じてもらう
- タクシー:目的地まで快適に移動できる
- コーチ・コンサル:問題解決に向けた行動を促す
- コンビニ:飲み物や食べ物を気軽に買えるようにする
などなど・・
すべての『仕事』は様々な『問題を解決』しています。
あなたの商品やサービスは、どんな『問題』を解決していますか?
お客様に商品やサービスが魅力的だと感じてもらうには、この点を分かりやすく効果的に見せることが重要です。
リピーターが増えずに悩んでいる方は、『なぜリピートする必要があるのか』をお客様に訴求できていないことが多いのです。
だからお客様は、一度来ただけでリピートしてくれないのです。
- 何度も継続して利用することで、解決できる問題はありますか?
- あなたの商品やサービスをリピートすると、どのような効果が得られますか?
- リピートすることで、どのくらいの期間でどんな変化が起きますか?
- なぜリピートしたほうがいいのですか?
これらを整理してみると、リピーターがつきやすい商品設計ができるようになります。
リピーター獲得ステップ②:強烈なメッセージを作る
photo by acaben
リピーターがつきやすい商品が出来たら、次は『強烈なメッセージ』を発信する必要があります。
自分に個性がないのに、お客様は引き寄せられません。
自分の個性を作ることがファンづくりの第一歩であり、リピーターを増やす大きなポイントとなります。
個性を作る
- あなたの商品・サービスの『個性』はなんですか?
- あなた自身の『個性』はなんですか?
まずは、自分自身でこの問いに答えてみましょう。
ビジネスにおいて、『個性』は自然にできるものではありません。自ら作り出すものなのです。
世の中にあふれる『普通の商品』を作っているだけでは、ファンもできずリピーターは増えません。
ファンになってもらうには、周りとは違う『トゲ』や『クセ』といった『個性』でいい意味で『目立つ』必要があるのです。
個性をシンプルに表現する
『個性』を表現するときに大切なのは、『端的に伝えること』です。長々と伝えても相手には全く響きません。
インパクト勝負が重要です。
だいたい15秒〜30秒くらいでコンパクトに表現できるのがベストです。
これが『キャッチフレーズ』となり、相手の記憶に残るのです。
例えば、
- リッツ・カールトン『紳士淑女をおもてなしする私たちもまた紳士淑女です』
- ヤマダ電機『どこよりも安く』
- ニトリ『お、ねだん以上』
- ドモホルンリンクル『30代からの年齢化粧品』
などです。
メッセージは相手の記憶に強烈に残らなければ意味がありません。
とことん考え抜いて、自分のサービスにしっくりくる表現を探し出しましょう。
では、実際に個性を目立たせるためのポイントをご紹介します。
『一度来たお客様がリピーターになるくらいのインパクトを与えられるか』が大切です。
個性を目立たせる
- 価格
→ 価値(内容)に対してお得感を感じてもらえているか- 利用したあとの変化
→ 具体的な効果・変化があるか- 利用しているときの感情
→ 利用中、いい気分を感じてもらえているか- 他社と比べた違い
→ 自分の商品やサービスへのこだわりポイントをしっかり表現できているか- ここでしかできない!
→ 他社ではできない『特別感』がメッセージに盛り込まれているか
個性を自分で語れるようにする
アピールできる『個性』が決まったら、あとは自分で『語りまくる』ことが大切です。
はじめは友人や家族など身近な人に向けて、とにかく語りまくって表現を磨いていきましょう。
そして、同じ内容でも「ショートバージョン/ミドルバージョン/ロングバージョン」と、語りのバリエーションを増やします。
個性的なメッセージを発信するのは『自分』。
その表現方法が、口頭やネットを介してなどの違いはありますが、『あなた自身が発信の元』であることに変わりはありません。
お客様は次第にあなたの熱烈ファンになっていき、何度もあなたの商品を購入してくれる『リピーター』となってくれるのです。
これができるようになると、ゴリゴリに営業活動をしなくても、自然と自分の商品やサービスが売れていくようになっていきます。
せっかく見つけ出した『個性』ですから、どんどん発信して、自分の商品の良さや思いを伝えていきましょう!
これがリピーターを増やしていく、大きな第一歩です。
リピーター獲得ステップ③:リピーター化の仕組みを作る
お客様がファンになりリピーターとなってもらう際に『強烈な個性的メッセージ』と同等に大切なのが『仕組み作り』です。
リピーターになってもらう仕組みがしっかり作られていないと、一度きりのお客様になってしまいます。
お客様がリピートしないと、集客ばかりに気を取られ、経営も安定せずコストがかさむばかりです。
そのため自分の収入も増えていきません。
経営を安定させて稼ぎ続けていくためには、ファンを作りリピーター化したお客様に継続した価値を提供し続ける『仕組み作り』が重要です。
では、具体的にどのような仕組み作りをしたらいいのかを解説します。
お客様と接点を持てる仕組みを作る
ファンになってもらって商品やサービスをリピートしてもらうためには、お客様と継続的に接点を持てる仕組みが必要です。
この仕組みを整えておかないと、お客様はあなたの商品やサービスを忘れてしまいます。
だから、お客様に忘れられないためにも、接点を持てる仕組みを作ることが必要です。
その仕組は大きく、『リアルに発信』することと『インターネットで発信』することの2つです。
○リアルに発信する
例)無料サンプル、おたより、新商品発表会、勉強会、セミナー、交流会など
メリット:直接お客様に話ができたり、商品を手にとってもらえるため、興味を引きつける力が大きい
デメリット:費用と時間がかかる
○インターネットで発信
例)メルマガ、LINEグループ、Facebook、ブログ、ホームページ、Youtubeなど
メリット:費用を低く抑えてある程度の仕組みを構築できるため、気軽にスタートできる
デメリット:興味の引付方が弱い
リアルとインターネットをうまく使い分けることで、メッセージの浸透率と到達率が変わってきます。
ビジネスをスタートしたばかりの頃や、費用は極力抑えたいという方には、インターネットでの仕組みづくりからスタートするのがよいでしょう。
具体的には、
- お客様限定のメルマガ発行
- お客様限定のFacebookグループ
- お客様限定のホームページ
など、お客様に限定したクローズドなしくみを作ることで、一定の信頼関係を持つことができ、より踏み込んだ有益な情報を提供できたり、自分自身のプライベートな話題に触れることで親近感を持ってもらうこともできます。
ぼくも実際に、クライアント様限定のメルマガを定期的に発行したり、チャットワークでグループを組んだりしています。
『全員知り合い』で深い仲だからこそ発信できる内容は、お得な情報があるとお客様に特別感を味わっていただくことができ、自分のファンになってもらうことができるのです。
だからこそ、クローズドな仕組みを持つことが、お客様をさらに熱烈ファン化し、自然と商品を買ってくれるリピーターになってもらうことにおいて大切なポイントとなるのです。
お客様が交流できる場を作る
突然ですが、
お客さんが入っていないラーメン屋に入るのって、躊躇しませんか?
(ぼくは入れません💦)
お客さんがいない=美味しくない、って想像してしまうからですよね。
一方で、
めちゃくちゃ並んでいるラーメン屋はどうでしょう?
お客さんが並んでいる=美味しいに違いない!と想像してしまいます。
あなたの商品やサービスも同じです。
お客様は、自分と同じ利用者である他のお客様に接することで安心してくれるのです。
自分以外の人が商品を使っているという『生の声』を聞くことや、その商品を褒めている声を聞くことで、『自分の選んだ商品に間違いはなかった』という確信や安心感を感じてもらうことができます。
これが、お客様がファンとなりリピーターになる上でとても大切な状態となります。
お客様が交流できる場は、『お客様と自分の接点』の場でもあり、『お客様同士の接点』の場でもあるのです。
日常的な交流はインターネット上でも十分ですが、
たまにはリアルな会を開催して情報交換や直接交流の場を作ると、所属意識が高まって自然とリピート購入が増えていきます。
思い出を作る
お客様といっしょに『思い出』を作りましょう。
その思い出が強烈であればあるほど、お客様は口コミでまわりに広めてくれるのです。
思い出=劇的な変化、目に見える成果や効果、使ったときの感動、体験したときの高揚感
五感を使って体感したことは、記憶に深く刻まれ忘れることがありません。
- 衝撃的であればあるほど、昨日のことのように思い出し語ることができる
- あなたの商品を使うことで、感動が起きますか?
- あなたと関わると、どんな思い出ができますか?
歌のサビのように、『ココ!』という狙い撃ちポイントを作って、感動を誘いましょう。
感動は、絶対的な強烈メッセージとなります。
諦めずに価値を提供し続ける
すぐに結果が出なくても、価値を提供し続けてください。
ビジネスとしてきちんと稼がないと、継続して価値を提供し続けることはできません。
一度利用してもらったから、ファンになってもらえるわけではありません。
何度も商品を使ってもらい、信頼関係を積み重ねていくことでお客様からファンへ、そしてリピーターへと変わっていくのです。
継続的に価値を感じてもらえるように、ストック型のビジネスモデルにするのもよいでしょう。
簡単に購入できるようにホームページを整えるのも効果的です。
また、ネット/リアルな媒体を利用して価値の提供をするのもよいでしょう。
ビジネスを発展させるには『価値提供を続ける』ことが大切です。
そうするとファンが増え続けていき、リピーターも増えることになります。
そうすれば売上は安定し、自分を好きな人のために商品やサービスを提供できるようになります。
だから諦めずに、今できる価値の提供を続けましょう!
まとめ
『ファンを作る』のって、とても楽しいことなんです。
そして、ファンやリピーターが増えるほど、収入も安定し、精神的にもやすらぎを得ることができます。
江戸時代から明治にかけて活躍した『近江商人』の経営哲学のひとつとして、『三方よし』が広く知られています。
『売り手によし、買い手によし、世間によし』という哲学こそ、現代のリピーター作りの土台となっています。
リピーターができる仕組みをしっかりと理解して作り上げていくと、『自分も嬉しい、お客様も嬉しい、お客様とのコミュニティも嬉しい』と盛り上がっていきます。
だからこそ、今回お伝えしたことを実践して、リピーターを増やしていきましょう!